長崎県佐世保市に位置する踊石町。
長閑な風景が広がるこの町に、一風変わった公民館があるという。
廃バス公民館
緩やかな坂道の途中に、それは突如現れる。
停留所にバスが停まっていると思いきや、どうも様子がおかしい。
行く手を阻むように設置された掲示板。どうやら現役のバスではないようだ。
一風変わった公民館の正体とは、役目を終えた廃バスを再活用した公民館のことであった。
テープで手作りした「踊石新町公民館」の行先表示が可愛い。
「踊石新町」とは正確な地名ではなく、この辺り一帯を指す独自の名称のようだ。
ガラス越しに中を覗いてみると、吊り革や座席が撤去され、机や椅子が並べられている。
文字通り、公民館の役割を果たしている。因みに、廃バス公民館は現在で三代目である。
車体側面にも「踊石新町公民館」の文字が書かれている。
自動扉には、真新しい南京錠がかけられている。
車体の内側から、生命の息吹を感じる。
雨曝しによる劣化を防ぐための屋根が、車体に直接取り付けられている。
廃バスに寄り添うように咲く、一輪の赤い彼岸花。
町民には見慣れた光景も、私にとっては何とも不思議で新鮮な光景であった。
廃墟評価
廃墟退廃美 | A |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | – |
崩壊危険度 | – |
廃墟化年数 | – |
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