霧島神宮遙拝殿は、鹿児島県霧島市に位置する廃神社である。
あまり聞き慣れない「遥拝」という言葉。遥か彼方から神仏を拝むことを遥拝と言い、そのために設けられた場所が遥拝殿という訳だ。
荒廃した境内
境内に生い茂る雑草と、錆び付いた鳥居。間違いなく廃神社のようだ。
今年初めての廃墟は、初詣も兼ねてここへ足を運ぶと以前から決めていた。
鳥居のすぐ脇で、社務所のような建物が朽ちている。
茸を彷彿とさせる手水舎。水は今も出続けている。
階段を上った先に拝殿がある。
終始、鼻を衝く硫黄の臭いが漂っている。腐食が著しく進んでいるのは、近隣に位置する硫黄谷温泉の影響だろうか。
賽銭箱には、霧島神宮と同じ菊の神紋がある。
拝殿は既に倒壊している。外から眺めるだけにしておこう。
トタンの屋根も腐食が進み、何時倒壊するか分からない。今立っている場所も安全ではない。
錆び付いた本坪鈴を揺らしてみると、何とも言えない鈍い音がした。
ここへ足を運ぶのは、きっと最初で最後になるだろう。一年の健康と安全を祈願し、私は廃神社を後にした。
廃墟評価
廃墟退廃美 | A |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | B |
崩壊危険度 | A |
廃墟化年数 | B |
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