緩やかな坂を上っていくと、とある廃墟が見えてくる。
更にその隣には、素敵な佇まいの廃墟。ここは東北地方の廃墟友達が教えてくれた、とっておきの廃診療所である。
廃墟と廃墟
鬱蒼とした廃診療所周辺。期待が高まる。
玄関を入って左側に小窓がある。投薬口だろうか。
向かい側には受付がある。長らく閉ざされたカーテンがまた良い。
受付には大きな呼び出しボタン。当たり前だが、押してみても反応は無い。
腐った箇所を踏まないように、細心の注意を払いながら廊下を進んで行く。自分の足裏の感触だけが頼りだ。
レントゲン室には椅子が二つ。気になる残留物は無い。
半壊した手術室の奥には、瓦礫が降り積もった手術台が見えている。
衛生材料を消毒するための消毒貯槽が残っている。シンメルブッシュ式の消毒器とセットで使用するものだ。
診療室には診察台やパーテーションが残っている。
床の状態が酷いため、これ以上は近付けそうにない。
入院も可能だったようだ。病室の定員は二名まで。
ベッドの脚が床を踏み抜いている。病室に立ち入るのは止めておこう。
別のベッドも大きく沈み込んでいる。
病室の窓から見える景色は、当時とは随分変わってしまったはずだ。
カレンダーは、平成5年から捲られていない。思いの外、最近まで診療を行っていたようだ。
カプセルのような謎の残留物。用途が全く分からない。
謎の液浸標本
そして、一際目を引く謎の液浸標本。人間の内臓の一部だろうか。流石に気味が悪い。
残留物は控えめだが、雰囲気が非常に良かった。近くへ足を運ぶ事があれば、再訪したい廃診療所となった。
廃墟評価
廃墟退廃美 | A |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | B |
崩壊危険度 | A |
廃墟化年数 | B |
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