以前から存在を把握していた廃医院。何度か四国を訪れる機会があったものの、面倒臭がりな性格からついつい後回しにしていた。
ようやく重い腰を上げ、ロケハンのため廃医院へと向かった。
すっきりとした外観
建物が近づいてくると、悪い報せを受け冷や汗が出るような感覚に襲われた。
立入禁止の看板、刈られた周囲の雑草、取り外された窓と扉。状況を理解するまでに時間を要したが、これは解体工事の真っ最中だ。
タイミングが良いのか悪いのか。悔やんでも悔やみきれない。
後悔先に立たずとはよく言ったものだ。
廃医院でよく見かけるプレートは何とか残っていた。
蛻の殻の廃医院
薬局の奥に空の薬棚が見える。受付周辺の張り紙も全て無くなってしまった。
この感情を何処へぶつけたらいいのか。ささやかな仕返しとして解体業者の綾鷹を飲み干せば、少しは気が紛れるのだろうか。
片付けは殆ど終わっている。後は建物の取り壊しを待つだけだ。
残り数日で大野医院は完全に姿を消してしまう。滑り込みで雰囲気を味わえたことは、不幸中の幸いであった。
かつての大野医院の姿は、こちらのサイトから見ることが出来る。
廃墟評価
廃墟退廃美 | C |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | C |
崩壊危険度 | C |
廃墟化年数 | B |
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