廃医院の情報を入手し、とある小さな町を訪れた。
新たな出会いに心が躍る一方、生憎の天気が私の足取りを重くさせる。
お願い
まず目に入るお願いの看板。招かれざる訪問者に、頭を悩ませているようだ。
「お願いは飽く迄もお願い」と自分に言い聞かせ、トラロープの先へと進む。
鬱蒼とした木々の奥に、倒壊寸前の建物が見える。
廃墟としての旬は、疾うに過ぎているようだ。
崩壊が進み、屋内と屋外の境界がはっきりしない。
投薬口の裏を覗いてみる。
思いの外残留物は多く、薬瓶まで残っているのは驚きだ。
大きく壁面が崩れ、ここから先は進めそうにない。
屋内にも拘わらず、私は傘を差している。崩れた屋根から容赦無く雨が降り注ぎ、雨漏りどころの騒ぎではない。
見所は少ないが、個人的には印象に残る廃医院。先程の看板に「解体しないで下さい」と、書き足しておきたいところだ。
廃墟評価
廃墟退廃美 | B |
到達難易度 | B |
廃墟残留物 | B |
崩壊危険度 | S |
廃墟化年数 | B |
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