小野中学校は、広島県神石高原町に位置する廃校である。
マイナーな廃校で、学校に関する情報が極端に少ない。期待と不安が入り混じる探索になりそうだ。
記念碑と校舎

「小野中学校跡」と刻まれた記念碑。
校舎は一段下に建てられているため、ここからは全貌が把握出来ない。

記念碑によると、創立は昭和22年。統合により、昭和48年に閉校となった。

鬱蒼とした道を歩いて行くと、校舎が見えてくる。雰囲気は最高に良い。

昭和25年竣工の校舎。長い年月が経過し、校舎は全体的に歪んでしまっている。

校舎内は兎に角暗い。探索時はライトがあると心強い。
床の至る所が腐っているため、踏み抜かないよう細心の注意を払う必要がある。

何処と無く、岡山県の「白い廃校」を彷彿とさせる造りだ。

小野中学校の一番の見所は、踊り場の大きな窓である。
美しさを保ったまま、静かに朽ちていく事を祈るばかりだ。
風変わりな講堂

一般的に講堂は独立した建物である事が多いが、小野中学校の講堂は2階に位置する。
校舎自体が大きく右に傾いているため、水平が取れていない写真のようになっている。

多くの廃校へ足を運んできたが、このような風変わりな講堂は初めてである。

扉の先には何も無い。当時は、渡り廊下が接続されていたのだろうか。

蔦が絡み付いた美しい窓。時折迷い込む蜂が大きな羽音を立て、講堂の静寂を破っていく。
窓辺に佇む椅子は、嘗ての温もりを懐かしみながら、小野中学校の行く末を見守っているかのようだ。
廃墟評価
廃墟退廃美 | A |
到達難易度 | B |
廃墟残留物 | B |
崩壊危険度 | A |
廃墟化年数 | A |
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