大平小学校は、山口県長門市に位置する廃校である。
楊貴妃ロマンロード沿いに、平屋建ての校舎が残っている。
荒れ果てた校庭

平成17年、油谷町、三隅町、日置町、旧長門市が合併し、改めて長門市が発足。油谷町は廃止となった。
周辺の荒れ具合に比べて、閉校記念碑は比較的新しい。

明治25年創立。昭和26年に「大平小学校」と改称し、統合のため平成8年に閉校となった。
現在残っている校舎は、昭和29年に新築移転したものである。

朽ちたブランコが、ここが嘗て校庭であったことを物語る。

校舎は校庭の一段上に建てられている。
夏は繁茂した木々に遮られ、校舎は目視出来ない。

足を運んだのは、実は今回が初めてではない。
誰かが手入れしているのか、雑草が綺麗に刈られている。

校舎の状態は良好だが、便所周辺は老朽化が進んでいる。

閉校後、校舎を工房として使用していた期間がある。
目を引く大型の焼却炉、若しくは窯のようなものが残っているが、小学校時代に使用していたものなのか、工房時代に使用していたものなのかは定かではない。

見所は思いの外少ないが、長く伸びる廊下は美しい。私のお気に入りのアングルである。

どの教室も蛻の殻である。ポツンと佇む椅子が物悲しい。

他の仲間たちは、屋根裏部屋に居るようだ。

戸の「あけしめ」ではなく「あけたて」と書かれている。
この地方の方言だろうか。あまり聞き慣れない言葉である。

都会の喧騒から離れ静まり返った校舎に、私の足音だけが響く。

煌びやかなトロフィーの数々が、埃を被っている。

津々浦々の廃校へ足を運んできたが、校内に公衆電話が残っている廃校は珍しい。
蔦這う教室

大平小学校の一番の見所は、この蔦が這う教室である。蔦が枯れていても美しい。
窓の隙間から入り込んだのか、植物の生命力には度々驚かされる。

夏の訪問は蜂や蛇などの危険が伴い、到達が難しくなる。その分教室は、溜め息が漏れる程美しい姿を見せてくれる。
今年の夏も、元気に蔦が育ってくれるだろうか。足を運んだ廃墟マニアたちの、近況報告が楽しみである。
廃墟評価
| 廃墟退廃美 | B |
| 到達難易度 | C |
| 廃墟残留物 | B |
| 崩壊危険度 | C |
| 廃墟化年数 | B |
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