世間一般的に変わり者と思われている廃墟マニアにも、二度と行きたくない廃墟というものが少なからず存在する。
内部に広がる異様な光景から、めでたくリスト入りを果たした今回の廃医院。私は「身の毛も弥立つ廃医院」と名付け、記録に残すこととした。
不確定な情報

廃医院らしきものがあるとの情報提供を受け、現状確認のため足を運んだ。悪天候も相俟って、不気味な雰囲気が漂っている。
ストリートビューが通っていなかったため確信を持てずにいたが、確かに普通の廃屋ではなさそうだ。

玄関を入ってすぐに小窓が見えた。やはり、廃医院の情報は正しかったようだ。

受付の裏側には、大きな薬品棚がある。薬瓶が残っていないのが残念だ。
恐怖の始まり

先へ進んでいくと、否が応でも目にすることになる不気味な扉。
目を凝らすと扉の至る所に「神」の文字が刻まれている。見てはいけないものを見た気分だ。

隣の部屋を覗いてみると妙に生活感がある。少し前まで誰かが生活していたかのようで気味が悪い。

手の届かない天井付近にも「神」の文字が見える。
精神疾患を抱えていたのか、魔除けの一種なのか謎は深まるばかりだ。

早く出なければと思いつつも、好奇心が勝り奥へと進んでしまう。
嫌な光景が広がっていそうで、試験室の扉を開ける気にならない。

再度、不気味な扉の前を通り外へ出ると雨が降っていた。
ようやく恐怖から解放された喜びで、陰気な雨すら清々しく思えた。
廃墟評価
廃墟退廃美 | C |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | B |
崩壊危険度 | B |
廃墟化年数 | B |
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