寒風山へ向かう県道55号線沿いの森の中。よく目を凝らすと、木々の隙間から廃墟が見える。
廃墟マニアには馴染み深い有名な廃墟だ。私も一目見ておこうと遠路遥々足を運んだ。
朽ちた骨組み
車を停め歩いて数十秒。県道からは想像も出来なかった圧巻の光景に言葉を失う。
円筒形の建物から伸びた骨組みは朽ち、全体に蔦が絡み付いている。自然に還りつつある姿は非常に美しい。
この廃墟は完成を迎えることなく放置されている。そのため厳密には廃墟ではなく、未完成物件である。
当時を偲ばせる物は何も残っていないが、ホテルのフロントのような部分があるため、宿泊施設ではないかと言われている。
1階の広い空間。上階は存在するが階段が見当たらない。
森の中に放置されてから約50年が経過している。この状態で階段を上る猛者はいないだろう。
私が愛用している15mmの広角レンズで、何とか全体を写真に収めることが出来た。しかし個人的には物足りない。この美しい光景を更に広く切り取りたい欲が出てくる。
実際に足を運んだ感想としては、宿泊施設の面影が確かに残ってはいたものの、確信が持てなかった。しかし、ここが元々何であったかは重要な事ではない。寧ろ知る必要は無い。
秘密を着飾ることで、より一層ここは美しく神秘的であり続けるのだ。
廃墟評価
廃墟退廃美 | S |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | C |
崩壊危険度 | S |
廃墟化年数 | A |
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