美しく朽ちた図書室の廃校があると聞き、東北地方の小さな町を訪れた。
年季が入った木造校舎は、所々に損壊が目立っている。
年季が入った校舎
創立は明治14年。平成14年に統合に伴い閉校となり、約120年の長い歴史に幕を下ろした。
外観からは想像も付かなかったが、校舎内は非常に綺麗な状態である。手入れされているのだろうか。
最後の卒業証書授与式から、時が止まったままの体育館。ここも非常に綺麗な状態を保っている。
床に転がったバスケットボールが哀愁を誘う。
奥へと進んで行く。校舎は少し変わった形をしている。
教室も綺麗だ。黒板には落書き一つ無い。
窓から見える満開の藤の花が美しい。
職員室は蛻の殻である。
校舎の突き当たりへ。美しいと評判の図書室はすぐそこだ。
青空図書室
図書室の屋根の大部分が崩れ落ち、空が露わとなっている。噂に違わぬ美しさだ。
雨曝しの児童書は、廃墟の色に染まりつつある。
大人になると本を読む機会が減り、私は漫画ばかり読むようになった。
図書室に生えた木々が成長すれば、幻想的な美しさを見せてくれるだろう。
図書室を後にして2階へ。机と椅子が集められた教室は、廃校ではお馴染みの光景である。
似たような教室が続いていたが、理科室だけが図書室のように朽ちていた。
剥製の鳥達が高みの見物をしている。
壁に使用されている有孔ボードが散らばり、ジグソーパズルのようになっている。物悲しい表情の石膏像も印象的だ。
朽ちている箇所と、そうでない箇所の差が激しい。減り張りのある面白い廃校であった。
廃墟評価
廃墟退廃美 | A |
到達難易度 | C |
廃墟残留物 | B |
崩壊危険度 | B |
廃墟化年数 | B |
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