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日本有数の別荘地として知られる軽井沢かるいざわ
友人と共に軽井沢を訪れたカナダ人宣教師、アレキサンダー・クラフト・ショーは、冷涼れいりょうな気候と四季折々の美しい自然にせられ、この地を「屋根の無い病院」と称し絶賛した。

そんな噂は宇宙にまで広まり、ある時軽井沢を宇宙人が訪れた。

森の中のUFO

FUTURO

別荘が建ち並ぶエリアの一角いっかくに、宇宙人が乗り捨てたUFOが残っている。黒ずんだ機体が、着陸してからの年月の経過を物語っている。

軽井沢に魅せられた宇宙人は、その後戻ってくることは無かったようだ。

内部

内部を覗いてみる。中央に暖炉のようなものがあり、それを囲むように椅子が並んでいる。

実はこのUFOの正体は、フィンランドの建築家マッティ・スーロネン設計によるUFO型レジャーハウスである。
正式名称を「FUTUROフトゥロ」といい、軽量で移動が簡単に出来る組み立て式の住宅であった。

裏へ回ってみると窓が割れている。濃い霧が辺りを包み、雰囲気は最高に良い。

昭和45年1970頃、フィンランドから日本へ輸出されたFUTUROは僅か2棟のみ。
1棟はここ軽井沢で朽ち果て、もう1棟は群馬県の「フェリカ家づくり専門学校」の敷地内で、大切に保存されている。

令和4年2022に入り、軽井沢のFUTUROは分解され修復のため、別荘地から姿を消した。

対照的な運命を辿った2棟のFUTURO。
フェリカで保存されているFUTUROのように、再び日の目を見る日は来るのだろうか。

廃墟評価

廃墟退廃美B
到達難易度C
廃墟残留物C
崩壊危険度C
廃墟化年数B

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