大鎌小学校は、和歌山県すさみ町に位置する廃校である。
ルートによっては、離合も困難な細い林道を走る羽目になり、精神的に非常に疲れる。
大きな楠と校舎
神社裏の坂を上った先に校舎が残っている。校舎は酷く傷んでおり、玄関の庇が崩れ落ちている。以前は原形を留めていただけに残念だ。
校庭に百周年記念碑が残っている。創立は明治12年。昭和53年、統合のため100年続いた歴史に幕を下ろした。
永らく大鎌小学校を見守ってきた大きな楠は、崩れていく校舎とは対照的に成長を続けている。
床板が殆ど剥がされている。教室に羊歯が生えた光景は何とも不思議だ。
何故か大きな冷蔵ケースが置かれている。
瓦が綺麗に並べられている。閉校後は、倉庫として利用されていたのだろうか。
当時の面影が僅かに残っている。
オルガンと紫陽花
オルガンを取り囲むように、紫陽花が生えている。大鎌小学校は、廃墟マニアの間では「紫陽花の廃校」として有名である。枯れているように見えるが、数か月後には綺麗な花を咲かせる。
紫陽花を撮影するため、再び大鎌小学校へ足を運んだ。数か月前とは違い、青々とした葉が茂っている。蕾がまだ多く、満開には時期が早過ぎたようだ。
太陽光を少しでも浴びようと、窓の外へ飛び出さんばかりに枝を伸ばす紫陽花。校舎が残っている限り毎年花を咲かせるため、何度でも足を運びたくなる。
陰鬱な雨の日が続く度に、美しいオルガンと紫陽花の姿が目に浮かぶ。大鎌小学校の紫陽花は、今年も綺麗な花を咲かせているだろうか。
廃墟評価
廃墟退廃美 | A |
到達難易度 | A |
廃墟残留物 | C |
崩壊危険度 | B |
廃墟化年数 | A |
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