いわべの宿は、北海道福島町に位置する廃民宿である。
平成4年に閉校となった「岩部小中学校」の校舎を再活用した民宿であった。
岩部小中学校
道道532号線の終点に位置する岩部集落。
青の洞窟を始めとする道南の秘境を巡るツアー「岩部クルーズ」が、観光客に大人気である。
校舎周辺には蝦夷鹿の骨が散乱しており、非常に不気味だ。
同じく道道532号線沿いに位置する廃校「浦和小学校」と「日出小学校」にも、忘れずに足を運んでおこう。
校舎内は非常に暗い。大量発生したカメムシが光を求め密集し、窓際は地獄絵図と化している。
特に目ぼしい物は残っていない。カメムシが多すぎるため、一刻も早くここから出たい。
何処からか、鼻を衝く強烈な悪臭が漂ってくる。臭いを辿っていくと、蝦夷鹿の亡骸が横たわっていた。
最後に、渡り廊下で接続された体育館へ。先程の校舎とは違い、美しく朽ちている。
歩く度に床が軋む。体育館の端は、恐ろしくて近付く事が出来ない。
校章と石膏像という謎の組み合わせだが、妙にマッチしている。
いわべの宿は、私が北海道で初めて足を運んだ記念すべき廃墟である。大量のカメムシも蝦夷鹿の亡骸も、今となっては良い思い出となっている。
廃墟評価
廃墟退廃美 | B |
到達難易度 | B |
廃墟残留物 | C |
崩壊危険度 | B |
廃墟化年数 | C |
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